暑くなってくると心配になるのが熱中症です。毎年夏前の急に暑くなってくると熱中症で救急搬送されるというニュースが流れてきます。そして、残念なことに熱中症による死亡事故も毎年必ずと言っていいほど発生しています。
熱中症予防にも水分補給が大事と言われています。学校や職場でもそれらは知られてきていますがそれでも毎年死亡事故は起こってしまうのです。ここでは熱中症にならないために知っておきたいことをご紹介します。
熱中症ってどんな症状?対処法3つのポイント
人の体が約60%が水分で作られており、汗をかくことで体温を調整しています。体温が上がると汗を出し熱を放散させ体温を下げようとします。
一般的に1日で体から出る水分は2.5ℓ(尿1.5ℓ、汗900㎖、便100㎖)と言われています。夏の暑い時や運動で汗をかくときは汗の量も増えます。1時間運動すると約3ℓ汗で水分を失い、多いと1日に10ℓほどで水分を失うこともあります。汗で水分が体から失われると、同時に塩分も失われます。水分と塩分が不足すると運動能力が低下し体温を上げていきます。
子どもの場合は大人に比べ体に占める水分量の割合が多く、体温調節機能の発達は低いです。そのため暑い環境で体の水分を失うと重症化し死亡事故につながってしまうのです。
熱中症の症状
- めまい…めまいや立ちくらみ、顔がほてる
- 筋肉の痙攣…手足がつる、筋肉が痙攣をおこす、硬くなる
- 吐き気…体がだるく、吐き気を訴える、頭痛がおこる
- 体が熱い…体温が上昇するため、触ると以上に熱い、皮膚は赤く乾く
- 意識がない…呼びかけても反応がない、歩けない、ひきつけを起こす
- 自力で水を飲めない…呼びかけに反応しない、自分で水を飲むことができない
熱中症になった人がいたらやるべきこと3つ
熱中症のような症状が現れた場合は素早い対処によって重症化するかが関わってきます。救急車を呼ぶのはもちろんのことですが、呼んでから到着するまで時間がかかります。まずは体を冷やすことをしていかないといけません。
1 熱中症になったら涼しい所へ避難
まずは直射日光を避け、風通しの良い日陰やクーラーの効いた室内に移動させるようにしましょう。
2 体の熱を取る・冷やす
体の熱をとるために、できるだけ衣服を脱がせます。皮膚に水をかけうちわや扇風機で風を当て体を冷やします。体温冷却は出来るだけ早い段階で行うことが大事です。
首元、わきの下、足の付け根、股関節部に氷などの冷たいもので冷やすと血液を冷やすことで体を冷やすことに有効です。
3 水分・塩分を取る
冷たい水を飲ませ、内臓から冷やします。汗をたくさんかいているようなら、経口補水液や食塩水(1ℓに1~2gの食塩)を飲ませることも効果的です。自力で水分を摂取できる場合に限ります。
意識がない時や吐き気を伴う時には口から水分を入れてはいけません。その場合は救急車を呼び、涼しい所へ移し、体を冷やし熱をとることをしましょう。
2019年7月22~28日で熱中症で救急搬送された人5000人超!
令和元年6月の中旬時点で既に全国で5,000人以上の人が熱中症で救急搬送されています。最近は5月に入ってから急に暑くなり始めました。特に、5月20~26日の1週間で2,053人の人が救急搬送されていました。特に週末の25日、26日は最高気温32度ほどまで上がり全国的に暑い日になったことが救急搬送された人が多かった原因です。
そして、2019年夏の7月末現在、7月22~28日の1週間で熱中症による病院に救急搬送される人が全国で5664人となりました。その前の週よりも3倍にもなりました。さらに死者は11人、3週間以上の入院が必要な人は119人となっています。さらに暑い日が続きますので、2019年8月はさらに熱中症で救急搬送される人の人数は増えることでしょう。
まず、熱中症にならないようするべきことを知っておくべきです。テレビなどでも言われていることではありますが、ここでも熱中症予防のためにするべきことをご紹介します。
【熱中症対策】水分の飲み貯めは出来ない!こまめに水分摂取しましょう
水分はこまめに取ることが大事です。
のどが渇いたときに一度にたくさん飲む人もいます。しかし一度にたくさん飲んでも、必要以上の水分は尿で排出されてしまいます。
暑い日で汗をたくさんかいている時は経口補水液やスポーツドリンク、食塩水を飲んで塩分も補わないといけません。
【熱中症対策】室内でも熱中症になる?暑い時は冷房を使いましょう
室内にいても熱中症になる方は多いです。特にお年寄りは暑くても暑さを感じにくく、冷房を使わずに室内で過ごしている方が少なくありません。窓を開けても風が通って涼しく感じる時はいいですが、暑い日は冷房を使いましょう。
【熱中症対策】男性も日傘使用を!日傘・帽子を被り直射日光を避けましょう
東京都がオリンピックに向けて男性用のかぶる日傘を発表しました。このデザインは賛否両論ありますが…。しかし、見た目を気にしている場合ではないくらい熱中症は深刻な問題です。
男性用のシンプルでスタイリッシュな傘も販売され始めています。日傘をさして直射日光を避けるだけで暑さの体感温度は違います。女性も男性も日傘を使用するべきだと思います。
時と場合によって使えないタイミングもあるかと思いますので、外出時は帽子を着用しましょう。
【熱中症対策】服装に気を付ける
暑さ対策として、熱を吸収しやすくなるので黒い服は避けましょう。また、汗を吸いやすい素材の服、化学繊維で作られた暑さを抑える服を選んで着るといいですね。
【熱中症対策】暑さに負けない体を作しましょう
普段から軽くウォーキングをするなどの体を動かすことは大事です。汗をかくことに慣れておくと暑さにも抵抗でき、熱中症に備えられます。
【熱中症対策】暑い時間帯は避ける
日中お仕事の方は避けようがないですが、それ以外の方は日の高い時間帯はなるべく外出を避け、夕方日が暮れるころに出かけるようにしましょう。
暑い日中に外で仕事をされている方は体が慣れているのと、暑さに対しての対策もできていることが多いです。しかし、日中オフィスワーク中心の方は急に暑い時間に外で歩く行動はとても危険です。水分摂取と日傘で日光を避けるなどの対策をしてください。
【熱中症対策】汗をかいた日のビールは熱中症になる確率が高いです
暑い日に汗をかいた中でビールを飲むのは美味しいですね。しかし、ビールなどのアルコールを飲むと利尿作用が働くため尿で水分が出てしまいます。10杯ビールを飲んだら11杯分の水分が体から失われると考えておくべきです。
ですから、暑い時期のゴルフ場でビールを飲んで熱中症になる方も多いと言われています。アルコールを飲む時は水も一緒に飲みましょう。
まとめ
正しい熱中症対策を知ることで多くの方の命が助かってほしいと思います。特にお年寄りや子どものように体力の少ない方への注意は必要です。
子どもは背が低いので、アスファルトからの照り返しが強い分暑さをダイレクトに受けます。ベビーカーの乗っている子どもはより危険な状態になりやすいです。ベビーカーに乗せている時は保冷剤をタオルに巻いて背中に置くなどの対処をしてあげてください。
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