みなさん、痩せたいと思うときにまず何から始めますか。まず、食事制限と、運動ではないでしょうか。食事量を減らせば確実に痩せることができます。また、摂取カロリーよりも消費カロリーが上回れば痩せるわけですので、運動で消費カロリーを上げようと思うでしょう。
しかし、運動で痩せようとしてもなかなか継続できずに、ダイエットを断念している人が多いのも事実です。痩せたいとダイエット開始時は張り切って運動をしますが、徐々にやる気は減ってきてしまいます。さらに時間が経つと「今日は忙しいからやめよう」や「また明日にしよう」と先延ばしにして、最終的に運動から遠ざかってしまいます。
運動が継続できないのは自分の意思が弱いからだと罪悪感に駆られるのではないでしょうか。しかし、実は運動を継続できないのは「人間の本能」でもあるの仕方がないことなのです。
運動が継続できず痩せないのは「本能」
時代によって生活スタイルが多様化していても、人間の体と脳は狩をしていた最古の時代より「本能」はあまり変化はしていないと考えられています。狩りをしていた時代は、現代のように豊かな食糧があったわけではないので生き延びることで精一杯でした。常に飢餓の状態でしたので、食糧確保や子孫を残すことが活動のほとんどでした。そのためエネルギーを他の活動で消費しないよう、エネルギーを保存しようとする働きがあります。
ダイエットのために運動をしようとしても続かないのは、意志が弱いわけでなく生命維持と子孫を残すため余計なエネルギーを使わないようにという「本能」が働くためなのです。
運動をしても痩せないのはなぜ?
運動で消費するカロリーはみなさんの考えているよりもずっと少ないです。例えば、体重50㎏の人が1時間ウォーキングをするとおよし158kcal消費します。だいたいごはんをお茶碗に1杯分くらいです。ジムで1時間運動をしても210kcalほどしか消費しません。
運動をするとお腹が減るので自然と食事量は増えてしまいます。また、「運動しているから大丈夫」と言ってカロリーを気にせず食べてしまうなんてこともあります。運動自体は健康面やメンタル面において良いとされているので行うほうがいいのですが、ダイエットの観点からいうとさほど効果がないと言われています。
寝不足だと太る
睡眠時間と肥満とは関係があるという調査結果があります。睡眠時間が少ないほど肥満率が高いと言われています。5時間眠る人は8時間眠る人と比べて食欲が増える傾向があります。睡眠が不足すると、食欲を抑える働きが弱まり食べ過ぎるので太るのです。
反対に、十分な睡眠をとれば痩せるのでは?と思ったら別記事で睡眠ダイエットについて書いていますので、ぜひお読みください。
ストレスがたまると太る
日々さまざまなストレスを抱えて生活していると思います。ストレスを受けると食べることで発散する方も多いのではないでしょうか。今はコンビニへ行けば甘いスイーツから揚げ物などなんでも手軽に食べることができますね。わたしも正社員で働いていた頃は、嫌なことがあった日はご褒美スイーツをコンビニで買って帰った記憶があります。
食べることでストレス発散していると確実に太ります。
また、ストレスを受けている期間が続くと1日の基礎代謝が100kcal落ちると言われています。ストレスを感じていると、脂肪が燃えにくい体になってしまいます。また、ストレスから睡眠障害を起こすことも考えられます。しっかり睡眠を取れなくなると、さらに食欲が増してしまうことで太ってしまうのです。
また、45分以上有酸素運動をすると体はストレスを感じると言われています。ですから、運動をするとストレスから食欲増進してしまい太るのです。
だったら絶対痩せられる方法はないの?
痩せられないことは「人間の本能」と言いましたが、「だったら絶対に痩せる方法はないのでは?」と不安に思われるのかもしれません。しかし、ダイエットに成功する人もいるので、必ずしも痩せることができないわけではないのです。
ただし、ダイエットに成功してもそれで満足してしまい体型維持が出来ずにリバウンドしてしまう人も多いのも現実です。辛い食事制限や激しい運動はずっと続けられるものではありません。生命維持にの危険を感じると「本能」が「食べなさい」「運動をやめなさい」と言うサイン体に出すので食事制限や運動が長期間続かないのです。リバウンドするのも「人間の本能」なので仕方がないことです。
では、ダイエットに成功していて尚且つ、リバウンドしていない人はどのようにしているのでしょうか。
絶対痩せるためにするの超簡単・単純なこと
絶対痩せたいと思ったらやることはただ一つ、摂取カロリー<消費カロリーにすることです。とてもシンプルで分かりやすいことですね。
人の1日に消費するカロリーのうち基礎代謝は50~70%を占めています。他のエネルギーの割合というと10%ほどは食事で、体を動かすときは20~40%ほど使われます。
このバランスをコントロールすると無理な運動をしなくても痩せることができます。
摂取カロリーを意識する
1日に必要な摂取カロリーの目安は成人男性が2000~2500kcalで成人女性は1500~2000kcalくらいです。これは人によって必要な摂取カロリーは違ってきます。例えば、1日座り仕事をする方など体を動かしている時間の短い人はエネルギーを使う量も少ないため必要摂取カロリーも少なくなります。また、1日常に動き回る仕事をしている人は摂取カロリーも多く必要になります。
1日に食べた食事を覚えておきましょう。無意識で食べているとつい食べ過ぎていても気付かないことがあります。細かな食べ物のカロリーまでは把握していなくても、だいたいでいいので1日の食べる量は必要摂取カロリー分に収まるようにします。
ただ、摂取カロリーを極端に減らして手っ取り早く痩せようとは思わないことが肝心です。痩せるためには、1カ月で1㎏くらいを目安にしましょう。大事なのは自分がストレスを感じずに続けられることです。
1日の摂取カロリーを、消費カロリーよりも50kcalだけでもいいので減らしましょう。1日にたった50kcalであっても少しずつ積み重なっていくと1カ月で1500kcal、2カ月で3000kcal減らすことができます。無理のないことならば長期間続けられますね。
基礎代謝を上げる
1日に消費するカロリーのうち半数以上は基礎代謝が占めています。呼吸をしたり、脳で考えたり、内臓を動かしたり、血液を全身に巡らせたりする活動です。何もしていなくても、また眠っているだけでも使われるエネルギーです。
では基礎代謝が上がるとより消費するカロリーの割合が増えます。この基礎代謝の割合が増えれば増えるほどいいことは、運動していなくても、生きているだけでどんどんカロリーを消費してくれることです。
主に基礎代謝を上げる方法は、筋肉を付けることです。または、代謝を高める効果のある食べ物を積極的に食べることです。アボカド、チーズ、卵、豆腐、ほうれん草などのタンパク質やビタミンB1、B2、B6を主に食べましょう。
また、基礎代謝の低い人は冷え性や疲れやすいといった特徴もあります。冷え性を改善することも痩せるために効果的です。冷え性対策も別の記事で書いていますので気になる方はご覧ください。
「NEAT」非運動性熱生産量を高める
「NEAT」とはNon-Exercise-Activity-Thermogenesisの略で非運動性熱生産量と言う意味です。要するに、運動以外で消費されるエネルギーのことで、買い物に行ったり、掃除をしたり、仕事をしたり、など。消費カロリーのうち運動で使われるカロリーは20~40%と書きましたが、このうちのNEATが大部分を占めています。
太っている人の1日の活動量は、痩せている人よりも350kcal低いという研究結果が出ています。350kcalはお茶碗2杯分のごはんです。また、運動で350kcalを消費しようとすると2時間ウォーキングし続けないといけません。結構な差になります。太っている人は普段の生活からだらけていたり、動かない傾向にあります。
NEATを高めることで痩せることに繋がったという実験結果もあります。NEATを高めて、4カ月で5㎏減量した人とジムで週三回筋トレを行った人の減量結果は同じだったのです。
運動の続かない人は、エレベーターの代わりに階段を使ったり、PCを使うときは立って使う、家でテレビを見る時は立ってみるなどなるべく座らないように工夫するといいでしょう。
近くのスーパーへの買い物は歩いて行く、掃除をするなど。もっとありますね。
ダイエット失敗しても罪悪感を持たなくていいのです
なかなか痩せるぞ!意気込んでも続かないものです。日常生活の中で、自然と行うルーティンで動く時間を増やすこと、そして毎日できることが痩せることに繋がるということを頭に置いて生活してみてください。
ダイエットで運動が継続できないから、食べ物を我慢できず食べてしまった!と罪悪感を感じる必要はありません。「本能」なので仕方がないです。ただ、日常生活を活動的に過ごしましょう。
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