以前の記事でお金をかけないでお肌を綺麗にする方法をご紹介しました。その時に「ターンオーバー」やお肌の中での「細胞分裂」のことを簡単に書きましたが、ここでもう少し詳しくお肌のしくみをまとめていきます。
お肌の中で、どんなことがおこっているかを知ることで、綺麗な美肌を作りましょう。
お肌のしくみ
皮膚は「表皮」と「真皮」と「皮下組織」の3つの層で出来ています。
表皮(ひょうひ)
表皮は4つの層から出来ています。表皮を良い状態で保てるかどうかが老化のスピードに影響を与えます。表皮の外敵刺激から守る力が弱まると刺激を受けやすくなり、お肌の老化に繋がります。
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角質層……古い角質(アカ)となり剥がれ落ちる層。お肌の一番外側になります。紫外線や毒素の侵入などの刺激から体を守ります。さらにお肌の水分が蒸発して乾燥することを防ぎます。
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顆粒層(かりゅうそう)……外的刺激から皮膚を守ります。「ケラトヒアリン顆粒」という小さいビーズのようながあり、それが紫外線などの外敵刺激を跳ね返します。
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有棘層(ゆうきょくそう)……表皮の中で一番厚い層。「ランゲルハンス細胞」という免疫細胞があり、体内に入ってきた物質が異物かどうかを判断し、異物と認識すると排除します。この反応が「アレルギー反応」です。
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基底層……細胞分裂をし新しい細胞が作られる層。表皮の中で一番下にあります。
表皮は基底層で細胞分裂を行い新しい表皮細胞が生まれます。表皮細胞は形を変えながら、有棘層と顆粒層を通過し、角質層へ押し上げられ角質細胞となります。角質層では、アカとなり剥がれ落ちます。
基底層で生まれた表皮細胞が角質層でアカとして剥がれ落ちるまでの生まれ変わりの周期は4週間です。この4週間のリズムを「ターンオーバー」と言います。
ターンオーバー
4週間でお肌は生まれ変わります。しかし、若いころは盛んにターンオーバーが繰り返されますが、20歳を過ぎてくると低下し始めます。40代に入るとターンオーバーの周期は約6週間ほどになると言われています。
ターンオーバーは紫外線対策をせずに紫外線を浴びたり、間違ったスキンケアをすることや睡眠不足から乱れていきます。ターンオーバーが乱れると、4週間で剥がれ落ちる古い角質(アカ)がお肌の表面に留まり角質がどんどん厚くなります。角質が厚くなると、化粧水の浸透力が低下します。これが繰り返されるとニキビが出来たり、シミ、シワ、くすみや目の下のクマなどお肌のトラブルにつながります。改善するためには睡眠や食生活が大事です。くわしく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
真皮(しんぴ)
真皮は皮膚の表皮の下の結合組織層。真皮の70%をコラーゲンが占め、エラスチン、線維芽細胞とその間を埋めるヒアルロン酸から成り立っています。表皮のように生まれ変わりなどはありません。
皮下組織
皮下組織は真皮の下の結合組織でそのほとんどは皮下脂肪です。表皮と真皮を支えており、クッションの役割で血液、神経、汗腺を守ります。
古い角質(アカ)を落とす
お肌のしくみを知ると、お肌の細胞の生まれ変わりであるターンオーバーを正常に行えるようにすることが美肌を作る上で大事だとわかります。それには基底層で新しい細胞が生ませるだけでなく、角質層で不要となった古い角質(アカ)を落とさないことにはいけません。
古い角質には潤いはありません。お肌に留まっている状態だと、お肌が乾燥しやすくなります。そして、乾燥することで皮膚が突っ張りやすくなりシワが目立つようになってしまいます。また、古い角質がお肌の表面にあるとゴワゴワしたり、化粧水のお肌への浸透を邪魔してしまい肌トラブルの原因にもなります。
そこで古い角質を取ることが大事です。
ピーリング
ピーリングとは皮膚表面の古い角質をこすり取り、ターンオーバーを促進する美容法です。お肌を白く、肌触りをよくする効果があります。また、くすみや毛穴の黒ずみを改善することが出来ます。古い角質を取ることで、お肌に化粧水が浸透しやすくなり、お肌に潤いを与えることが出来ます。
- セルフピーリング
自宅で自分で行うピーリングです。ピーリングジェルなどでします。ピーリング効果はクリニックで行うものより少ないです。
- ケミカルピーリング
美容クリニックなどで薬剤を用いて行うピーリングです。クリニックだけでなくエステでも行われています。また、最近は自宅でケミカルピーリングを行えるものもあります。
- レーザーピーリング
お肌にレーザーを当てて行うピーリングです。ケミカルピーリングと組み合わせて行われることもあります。一度で終わりではなく何度も繰り返し行う必要があり、費用がかかります。
セルフピーリングの注意点
セルフピーリングは費用はクリニックで行うピーリングよりも安いです。だからと言って毎日行ってはいけません。週に1回を目安に行うといいでしょう。
ピーリングをすることでお肌に負担がかかります。また、週に何度も行ってしまうと角質をはぎ落しすぎてしまいます。表皮の役割は外敵刺激からお肌を守ることですが、余分に角質を落としてしまうとバリアの役割を果たせなくなってしまいます。
やりすぎには注意しましょう。また、生理前や生理中はお肌の状態はとても不安定です。その時期にピーリングを行うとひどく肌荒れを起こしてしまうこともあります。生理が終わるまではピーリングは控える方が賢明です。
正しいやり方で古い角質を取り除き、お肌のターンオーバーを促進して美しいお肌を作りましょう。
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